【読売新聞】光ファイバー天敵、西はクマゼミ…枝と思い産卵管刺す
インターネットなどで大容量の情報をやりとりできる光ファイバーをカラスが切断する被害が首都圏などで増えるなか、東海以西では、クマゼミに損傷される例が、夏場に多発していることがわかった。
温暖化の影響か、都市部に増えたクマゼミが、木の枝と間違えて産卵管を家庭用ケーブルに突き刺し、内部の光ファイバーを傷つけるのが原因だ。通信事業会社は、損傷しにくい新型ケーブルを導入するなど、セミ時雨の季節を前に予防対策に追われている。
NTT西日本は静岡、岐阜、富山以西が営業エリアで、クマゼミの分布とほぼ重なり、昨年は北陸と山陰を除くほぼ全域で約1000件の被害が出た。近畿地方で光ファイバー回線を提供する関西電力系の「ケイ・オプティコム」でも約200件の被害があった。
損傷を受けるのは、幹線と各家庭の間をつなぐ「ドロップ線」という細いケーブル。ポリエチレンの被覆の中に直径0・25ミリほどの光ファイバーの心線(ガラス)が通っている。
クマゼミの産卵管は太さ約1ミリで硬い。ケーブル表面の溝から刺すことが多く、真下に心線があるため、的中しやすいらしい。
クマゼミは近年、東京周辺や北陸でも見かけるようになったが、数は少なく、被害の報告はない。
(以下略)
今後、季候の変化によっては、東京でもクマゼミの生息数が増加し、光ファイバーをダメにしてしまう可能性があるということですね。
光ファイバーケーブルを地下に敷設すればいいじゃんって思ったのだが、家庭(とりわけ一戸建て)に引き込む際は地表に出るから、生物による被害からは完全には防げないのだろうか。
被覆が硬くてなおかつ、敷設の際に引き回ししやすいケーブルがあればいいんですけど、そういう物が作れるのだろうか。例えば、被覆の材質を紫外線硬化樹脂とか、熱硬化性樹脂にするとか?
■関連リンク
・【Wikipedia】クマゼミ